Eric : 僕は、ソフトウェアに対してムカつかなくていい世界に住んでみたいです。
( "I want to live in a world where software doesn't suck." )
Richard : 私は、フリー(自由)でないソフトウェアはすべてムカつく。
( "Any software that isn't free sucks." )
Linus : 僕は、フリー(無料)でビールが飲めればいいなぁ。
( "I'm interested in free beer." )
Richard : 結構だね。ただし私も飲まなければいけないというわけじゃなければだが。ビールは好きじゃないんだ。
Eric : はい。そこまで。それでは聴衆の方からの質問を受け付けましょう。パネリストの方々から何か面白い回答を聞き出せるかも知れません。
聴衆 : 小・中・高校のレベルにまでフリーソフトウェアの影響を与えることについて、どう思われますか? 考え方を浸透させ、社会全体にインパクトを与えることになりませんか?(注:すべて別の言葉で言い換えています、、、元の言葉をよく覚えていません。)
Eric : ええ、言ってることは分かりますが、でもとりあえず次の一年間に実際に僕達ができることに焦点を当てましょう。
Richard : 教科書を含めて、私はフリーソフトウェアの考え方はすべての知識に適用されるべきだと思う。小・中・高の学校に導入することができれば、倫理や性格形成に役立つことだろう。私は学校で「分かち合う」ということを学んだ。ソフトウェアを発表しようというのであれば、分かち合わなければならないのだ。
Eric : はい、それでは、フリーソフトウェアの考え方を教育現場へ導入することを実現させてみましょうか。では、それを実現させるため、次の一年に渡って何をするつもりですか?
Richard : 私は、教育者に必要とされているソフトウェアの登場を待ちたい。数学を教えるためのものなど。メキシコには ScholarNet (スカラーネット)※という、無数のコンピュータを学校に導入するプロジェクトがある。私達はメキシコよりも裕福なはずだから、同じかそれ以上のことができなければおかしいではないか。
※訳注:スカラーネット(学生・生徒ネット)プロジェクトは、昨年10月に発表されたメキシコのプロジェクトです。この目的は、メキシコのすべての小・中レベルの学校にコンピュータとネットワーク接続を提供することです。これは、非常に意欲的なプロジェクトであり、次の5年間で14万のコンピュータ室を整備する予定です。これは確かに価値あるプロジェクトですが、本当に驚かされるのは、GNOME デスクトップ環境を走らせた Linux マシンが使用されると発表されていることです。マシン1台につき平均 20人の生徒/先生が利用する予定です。長期的な観点から、GNU/Linux がメキシコに与える影響は非常に大きいものとなります。
生徒達には、メールやウェブ等のインターネットサービスへのアクセスが与えられます。宿題のためにオフィスツールも使用できます。数学の授業ではスプレッドシートが利用されます。ウェブブラウザ、ワードプロセッサ、スプレッドシート等のソフトウェアが必要になりますが、Netscape(あるいはMozilla/GTK)、gwp、Gnumeric が、うまく要求を満たしてくれたようです。さらに詳しい内容は、LWN のバックナンバ(英語)でご覧いただけます。
Larry : その提案には疑問があります。私には学校に通っている子供が 4人います。問題なのは先生の知識が子供達よりも少ないということなんです。コンピュータが学校に導入されるとしたら、先生側からではなく、子供達の側からになるべきでしょう。私達にはもうお馴染の、既存のものに対して破壊的でボトムアップなことになるべきです。私はそちらを提案したいです。私の子供の中学校は高校よりも良い環境で接続されています。
Eric : 僕達には何ができるんでしょうか?
(注:Jay Sulzberger 氏はパネリストではなく、Linux をニューヨークの多くの学校に導入したことで、昨夜 IDG Linus Torvalds 賞を受賞したニューヨークの紳士です。彼は立ち上がって、「MS ペテン」について語り始めました。それは、学校用 OS を独占※するために、かなりのディスカウント、あるいは無償でソフトウェアを提供しているという行為のことです。Eric が彼を遮り、2回やりとりした後で、やっと Jay は話すことを許されました。)
※訳注:学生は学校を卒業して企業に入った後も使い慣れた環境を使いたがる特性があることを利用したマーケティング手法。
Hans U. Zoebelein 氏による Internet Operating System Counterによれば、1999年1月現在、ウェブサーバ全体(94万ホストを集計)では、Linux (26.7%)、MS (24.3%)、Sun (20.1%)、BSD (15.6%) となっていますが、".edu" ドメイン(主にアメリカの教育機関)に限定した統計では、MS (35%)、Sun (22%)、Apple (10.5%)、Linux(9.5%)となっています。
Jay : 学校で MS の OS を余儀なく使わざるをえなくなるような状況を野放しにはしないと宣言して下さい!
聴衆 : 僕らはめちゃくちゃ怒り狂っていて、もうこれ以上我慢なんてできないんです!
Jay : ここでの議論は(理想とか抽象的なことばかりを議論していて、現場で本当に問題になっているような実際的で重要な)論点から目を逸らしてしまっているじゃないですか!Gates が MS を学校に導入するために「賄賂」を送るようなことを許してしまうのは良いことではないじゃないですか!
Eric : Jay さん、僕は君のことが好きでないなんてことを言っているわけではないんだ。これは、学校へ行って Linux を導入するのを手伝ったりするような草の根的活動をする必要があるという話なんだ。
Larry : あと1ヵ月もしたら、ゲイツのソフトウェアだって、どうせ全部オープンソースになるんじゃないですか?
(「Essential Services Doctrine」※って胸を張って言えるかい?)
※訳注:分かりませんでした。
Guido : そうなれば問題は、そのソフトウェア自体がムカつくかどうか、ということだけですね。