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米 Mindcraft 社の調査結果に対する Linux コミュニティからの反駁

※このノートのバージョンは 0.05 です。
アップデートされたver 1.0(日本語)もご覧下さい。

米 Mindcraft 社は 4月13日、以下の指摘を含んだ調査結果(英語)を発表しました。

Microsoft Windows NT Server 4.0 は Linux と比較すると、ファイルサーバとして 2.5 倍、ウェブサーバとして 3.7 倍高速である。

この報告では、最近の同様のベンチマークテストと大幅に異なる結果が示されています。このことについて、どういうことなのか明らかにされる必要があると思われます。

以下は、この報告に関して既に見出された問題点の一覧です。

このページは随時発展させていきます。 追加のコメント等を是非お寄せ下さい。 (ご意見をお寄せ頂く方は原文の 1.0 をご参照の上、 英語で直接 LWN(英語)までお願い致します。または、日本語で ChangeLog(日本語)までお願い致します。ChangeLog 宛にいただいたコメントのいくつかは英訳し LWN に送付させていただくかもしれませんので、お望みでない方はその旨お知らせ下さい。匿名希望の方もお知らせ下さい。)

現時点で以下の方々にコメントをいただいています。 ありがとうございます。

Bill Henning, Jeremy Allison, Brian Merrell, Gary Cox, Shane Stixrud, Alex Irvine, Mitch Blevins, Aaron Johnson, Johannes Erdfelt, Chad Musson, and Andrew Tridgell . (敬称略)
  • 報告中の「米 Mindcraft 社による内容証明 ( Mindcraft Certification ) (英語)」セクションによると、

    「この報告におけるパフォーマンステストは、米 Mindcraft 社によって 1999年3月10日から3月13日の間に行われた。ここに報告されたテストは、Microsoft 社がスポンサーとなっている。」
    少なくとも米 Mindcraft 社は(今回は)資金的なスポンサーを公開しています。

    ※訳注:以前(1998年10月7日付)米 Mindcraft 社によって行われた「Microsoft Windows NT Server 4.0 と Novell NetWare 5 ファイルサーバ比較」報告(英語)では、その調査が「Microsoft 社によって依頼された」との記述しかありませんでした。この報告の調査結果の内容に関する Novell 社の反論(英語)には、このテストのスポンサーを公開するようにとの要求も含まれていました。米 Mindcraft 社は Novell 社の反論に対する反駁(英語)を更に公開しましたが、スポンサーについての情報は公開されませんでした。

  • この調査ではカーネル 2.2 がサポートしている「bdflush」と「ファイルシステムキャッシュサイズ」のパラメータが調整されていません。 Jeremy Allison 氏は、これらのパラメータが正しく設定されれば Samba のパフォーマンスは 2倍改善されると主張しています。

  • Jeremy はまた、クライアントに Windows を使用するのは NT に有利な結果を導くという点も指摘しています。 逆にクライアントに NT を使用すると、Samba に有利な結果になります。この調査では、クライアントには Windows のみが使用されています。

  • この調査の Samba の設定では widelinks パラメータが「no」になっています。 この設定ではファイル名検索のためにシステムコールのオーバーヘッドがかなり増加します。 このことは特に SMP システムにおいて深刻な悪影響を及ぼします。

  • この調査の Apache の設定は、実用面で非常に重要な最適化である KeepAlive が「off」になっています。 (この調査では KeepAlive 有りのリクエストに対するテストが全く行われていません!)

  • また、この調査の Apache の設定は、高負荷までを考慮しない形で調整されています。 初期のサーバの数が「10」に、「MinSpareServers」が「1」に設定されています。 この設定では特に、突然の高負荷に対する素早い反応が出来にくくなります。 これでは決して「エンタープライズ」向けの設定とは言えません。

  • Eric Green 氏が Slashdot(英語)で、次のように指摘しています。
    調査されたシステムは、ファイルハンドルが不足していたと思われる。 取り扱うことのできるファイルハンドルの数を増やすようにシステムを再設定すれば、パフォーマンスは改善されるはずだ。

  • この調査でテストされたサーバでは、同一ディスク内に NT と Linux がセットアップされていました。
    ※訳注:同じ性能の2つのディスクという意味ではなく、1つのディスクの異なるパーティションにデュアルブートでインストールされていたという意味です。
    Bill Henning 氏(CPU Review(英語)で有名)は、ディスクの外側(シリンダ当りのセクタの数がより多い)に入れられたシステムの性能は、他方に比べデータ転送速度が 1.5〜2倍有利になると指摘しています。 米 Mindcraft 社は、各々のシステムがどの場所にインストールされているのかを明らかにしていません。従ってこの報告から、配置による影響が実際にどれ程なのか知ることができません。

  • 何人かの方々が、テストの「直前に走っていたプロセス」のリストの中に、 Apache と Samba が入っていないことを指摘して下さいました。 これは米 Mindcraft 側の記載ミスか、あるいは、サーバーが inetd から起動されているかのどちらかです。 もし後者であるならば、報告に示されているようなパフォーマンスを得られたということは、Linux は全く驚異的な高性能だということになります。

  • Apache のログ機能がどのように設定されていたかについても疑問があります。 明らかに Apache は OS と同じドライブにログを残していたようです。この場合、Linux/Apache のパフォーマンスに悪影響する可能性があります。(NT/IIS は、RAID アレーにログを残していました。)

このような報告に対しては応答する必要があります。 もし、その結果がでたらめだという場合は、われわれ Linux コミュニティはその根拠を示さなくてはなりません。 あるいは、もしその結果が正しいのなら、われわれは再びパフォーマンス改善に取り掛からなければなりません。 上記に羅列したようなことから、LWN は前者が正しいのでは、と考えています。 是非、この件についてまとめるための提案などを送って下さい。

(以下の事実にどれだけの意味があるのかは分かりませんが) Linux が米 Mindcraft 社のやっつけ仕事の最初の犠牲者ではないようです。 米 Mindcraft 社の Netware と NT の比較報告に対する Novell の対応(英語)もご覧下さい。

(Version 0.05, April 13, 1999, 18:00 MDT)

--jc

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